Aseries mount           

Aシリーズ マウント部

マウント内部の各信号ピンおよびレバーを説明します。

ボディー側

上の画像のボディーと同じ色のところに各レバーやピンがあたります。旧FDレンズは後端部の シルバーのリングのみを回すことによりレンズ装着が出来ます、特に締め付けロック機構はありません。

旧FDレンズ


NewFDレンズはレンズ自体を回しますが、レンズ後端部分のレバーなどは回らない仕組みになっています。 旧FD 同様、同色の色のレバーやピン同士があたり、それぞれの信号を伝えます。

NewFDレンズ




  各レバー、ピンの説明です。



オレンジで囲んだレバー 絞り信号レバー

 Aマークで使用する時は絞り羽をボディー側からの絞り数値に応じた絞り値に設定するレバーです。
Aマークから外したときはレンズ側の絞りリングの数値をカメラに伝えるレバーとなります、AV-1、AL-1ではこのレバーからの絞り数値信号によりシャッター速度が導き出され、AT-1ではシャッターダイアルと共に機械的に追針を作動させます。


青色で囲んだレバー 自動絞りレバー

 カメラ側からレンズの絞りを動かすレバーです、こちらは羽を作動させるレバーで絞り値の制御は絞り信号レバーが受け持ちます。
旧FDレンズではこのレバーを画面右端まで動かすとロックできる仕組みのものがあります、 ベローズなど直接絞りレバーを動かせないアクセサリーを使う場合、レバーをロックし、羽にテンションをかけた状態にすることで、プリセット絞りとして使うことが出来る様になっています。また一部別にロックレバーがあるレンズも存在します。 nFDレンズでは絞りレバーストッパーという部品でレバーを固定する必要があります。

緑の○で囲んだピン 開放信号ピン

 レンズの一番明るい絞り(開放絞り値)をボディーに伝えるピンです、ピンの長さにより開放値を伝えているようです。


黄色の○で囲んだピン AE切り換えピン

 絞りをAマークでロックするとピンが飛び出すと共にAE撮影に切り替わります、
FT-b FT AT-1初期型などでは、レンズの絞りがAマークで固定されているとこのピンが飛び出しているため、 レンズを装着できない場合があります、(ボディー側に対応するピン穴がありません)この場合はAマークを外して 装着してください。

水色の○で囲んだピン 予備信号ピン

 基本的にはFDレンズとFLレンズを判別するためのピンと記載されています、 システムアクセサリー開発のための予備ピンとの記載もありましたが、実際に使う事はありません。


赤色の○で囲んだピン 位置決めピン

 レンズ装着時にボディー側マウントの切り欠き部に入り、位置を決めるためのピンです。


紫色の○で囲んだピン マウントロックピン

 レンズをマウント部に押し付けるとこのピンが押され、旧FD ではリングを、nFDでは レンズ自体を回すことが出来るようになります、レンズ単体になったとき不用意にレンズと マウント部が回らない様にするためのロックピンです。





     

FLレンズ

FLレンズです、FT-b以降はFDレンズですが、FT以前の機種にはFLレンズが指定されます、Aシリーズにも使えますが制約がありますので、絞込み測光で使うのページをご覧下さい。 画像の通りマウントにあるレバーはFDでいう自動絞りレバーのみです、当時のカメラは開放測光に対応していないので絞込み状態で露出を決めます。
(装着できないレンズ FL 19mm F3.5  FL 58mm F1.2  FLP 38mm F2.8 R 58mm F1.2 R 100mm F3.5)

FLレンズマウント面

鏡筒にあるA-Mのマークを切り替えることによりAで開放状態、Mで絞り込み(絞りリングの設定通りのプリセット絞り)状態となりますが、AV-1、AL-1以外では絞り込みレバーで同様の操作となりますので、レンズの切り替えはAのままで使います。

FLレンズ鏡筒






絞りレバーロック方法

 レンズとボディーの間に絞り連動機能のない中間チューブやベローズを使う場合、プリセット絞りを可能にするために絞りレバーを固定する方法があります、レンズにより若干差がありますので画像で確認してください。

(レバーをロックしないと絞りリングを回しても開放のままとなる為、連動機構の無いシステムを使用するときに必要な仕組みです)            
 旧FDレンズでは自動絞りレバーを反時計回りにいっぱいに回すことによりロックされます、この状態でレンズを装着すれば絞りリングに応じて絞り羽が絞られます。
解除は時計回りに力を少し加えると復帰します。

旧FD 絞りレバーロック

 旧FDレンズの一部には手動絞りロックレバーのついたタイプもあります。

旧FD 手動絞りレバーロックタイプ

 このタイプは自動絞りレバーを反時計回りにいっぱい回した後、ロックレバーを赤い Lの方に動かして固定します。
レバーを白い点の方に戻すと解除されます。

手動絞りレバーロック状態

 nFDレンズの場合は”絞りレバーストッパー”というアクセサリーでレバーを止める必要があります、
自動絞りレバーにストッパーをかけ固定します。

nFD 絞りレバーロック








クイックリターンミラー


 レンズを通った光をファインダーに導くミラーです、一眼レフはレンズを通った画像を直接 ファインダーで確認出来るのが特徴ですが、フィルムに導く光を途中ミラーで遮り、 プリズムに導きます、レンズを通った光は本来左右上下とも逆像ですが、プリズムは五角形になっていて 内部で上下左右が反転しファインダーで正立正像の画像を確認することが出来ます。

シャッターを切り露光するときはこのミラーは邪魔になります、シャッターを切ると同時に、 このミラーは上部に跳ね上がり、フィルムに光が導かれますが、この時ファインダーには光が 届かなくなるため、一時暗くなります。

露光が終わると、ミラーは元の位置にもどり、通常のファインダーとしての役割に戻りますが、 この動き、瞬時に上がり、そして元に戻ることから”クイックリターンミラー”と言われます。






AE-1 Manual