AE-1 Depth of Field

被写界深度確認

 例えばある被写体にピントを合わせたとき、その被写体の前後で鮮明に写される距離の幅が出来ます(ピントが合ったように見える範囲)、
これを被写界深度といい、絞りと撮影距離によりその範囲は変わってきます。
レンズの被写界深度目盛りもしくは、絞込み状態でファインダーで確認する事が出来ます。



ファインダーで確認する方法

フィルムを巻き上げた後に測光し絞り値を読み取ります、次にレンズの絞りリングのAマークを外し、目的の絞りに設定します。

絞り値の設定

絞り込みレバーをロックされるまで押し込みます、(レンズがAマークの時はレバーを押し込めません)この状態でファインダーを覗くとピントがどのあたりまで有るかを確認できます、 ただ、絞りを絞るためレンズ内の光を通す穴が小さくなりますので当然ファインダーが暗くなります。

このレバーは絞り込み測光にも使います。

絞り込みレバー押し込み




設定、解除と注意点

ロックレバーの解除ボタンを押すと解除できます、続いて絞りリングをAマークに戻しますが、このとき一度開放F値まで回した後Aマークに戻します、この操作を行わないと次の一枚目のAE撮影が適正露出になりません。
また被写界深度を確認する場合は一度巻き上げレバーを巻き上げてからレバーを押し込んで下さい、巻上げが完了していないと前の露出値までしか絞り込むことが出来ません。






被写界深度目盛りによる確認
レンズにある被写界深度目盛りです。
画像の距離指標の様に左右に同じ数字が刻んで有りますがこれが被写界深度目盛りです。
例えばF8.0の場合、被写体との距離がおおよそ1.7m、1.5mからおおよそ2.1mまで深度が有るという様に見ます、F22だと1.2mから3.5mまでと読み取れます。

(距離リングの白がm、緑の数字がft(フィート)表記です、旧FDではmがオレンジ、ftが白表記です)
画像ではF8にしておりますがこの場合深度を確認するだけですのでAマークのままで構いません。

被写界深度目盛り






一般的に被写界深度は絞り込むほどに深く開放になるほど浅くなります、またピントの合っている被写体に対し前側に浅く奥側に深くなる特徴があります、
加えて撮影距離が遠くなるほど前後に深くなり逆だと浅くなります。
焦点距離によっても違ってきますのでレンズの特長を生かし広角は深度が深いのでパンフォーカス撮影、望遠は深度が浅いので背景をぼかし被写体を浮きたたせた撮影などと使い分けることが出来ます。




AE-1 Manual